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「内製化」と「外製化」とは?
「内製化(インハウス/インソース)」とは、自社の業務を外部委託せず、自社のみで完結させることを指します。
反対に、自社の業務を外部の企業に委託することを「外注/外製化(アウトソーシング)/業務委託」と呼びます。
- 「この仕事は自分たちのノウハウや強みだから人に任せず自分たちでやろう」が内製化
- 「この仕事は自分たちでやらないで、お金を払って社外にお願いしよう!」が外製化
ざっくりこう考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
委託業務の内容は
- 人材採用の委託(人材紹介会社)
- 旅行・出張の手配委託(旅行代理店)
- WEB制作の委託(WEB制作会社)
- 製造・金属加工の委託(加工メーカー)
- 資材・物品購入の委託(商社・代理店)
など数えきれないほど多様な業種があります。
なぜ内製化と外製化を使い分けるのか?
業務を外部委託するか(外製化)、自社で行うか(内製化)の判断は、「生産性」「スピード」「コスト」「技術力」など様々なメリット・デメリットを天秤にかけて総合的に判断しなければなりません。
製造業において内製化する主な目的は、以下の3つが挙げられます。
- 業務効率化 生産スピード向上
- 社内技術力の向上・ノウハウの蓄積
- コスト削減
内製化の目的1:業務効率化 生産スピードの向上
内製化することで、業務上の修正点などを社内で素早く共有・意思決定し、業務改善に移すことができます。
委託先に業務内容の変更を依頼する手続きは不要となり、生産ラインを停滞させる時間的ロスを防ぎます。
内製化の目的2:社内技術力の向上・ノウハウの蓄積
業務における技術的な発見や問題点を社内で記録・共有し、将来の製品開発に役立てることができます。製造業にとって、生産過程の気づきやノウハウは、未来の技術開発につながる自社の大切な財産となります。
内製化の目的3:コスト削減
人材や工場、設備投資など全て自社でまかなわなければならない内製化ですが、条件次第でコスト削減につながることもあります。自動化システムを構築するなど、自社でより効率的な生産方法を確立すれば、外部委託よりもコストを抑えられる可能性もあります。
特に製造業では高い専門技術をもつ外部企業に業務を委託することで、設備費・人件費などのコスト削減ができるため、生産工程の一部アウトソースすることは日常的に行われます。
身近な例で理解する「内製化」と「外製化」のメリットデメリット
日常生活でも、食事を「自炊」と「外食」に分けられますが
・自炊=内製化
・外食=外製化
と考えるとわかりやすいでしょう。
自炊(内製化) | 外食(外製化) | |
---|---|---|
料理のレベル(質) | 自分の調理レベル | 高い・店は選べる |
レシピのアレンジ(業務改善) | 自由にアレンジができる | レシピは固定・大がかりな変更不可 |
食費(金額コスト) | 低い・自分でコントロール可能 | 高い・コントロールできない |
食事の量(業務量) | 自分でコントロール可能 | 店側の定めた量 |
手間(時間コスト) | 材料の調達・調理の手間がかかる | 調理時間は店次第 |
自分の調理スキル(育成) | 上がる・自分の強みになる | 上がらない |
自炊も外食もそれぞれメリットがあり、目的に応じて取り入れることが大事ですよね。
「調理スキル」を磨きたければ、外食をへらし、自炊をすべきですが、「調理以外のこと」に時間を使いたければコストを払って外食を積極的に取り入れることは良い判断です。
企業における内製化・外製化も同様のことが言えることを覚えておきましょう!
メトロールでも日々、内製化と外製化を使い分けながらも付加価値を高める内製化を模索しています。