メトロールが創造する
センサービジネスの未来

ロボットと人の役割の境界線

いま世の中は多様化の転換期にあり、ロボットや生産設備(以下、ロボット※1)の活躍するフィールドに境界線は今後なくなっていきます。それはなぜでしょうか?

  • 1:ロボット:ここでは工作機械、生産設備、多関節ロボット、ベルトコンベアなど自動化を推進する機械全般を指します。

「今までよりも高品質、高機能なモノを」「5GやAI、IoTなど広範囲化する技術分野」「SDGsへの取組み」など、市場からの要求が複雑化していることが挙げられます。特に高齢化や労働人口の減少が進む地域では人手不足が深刻化し、製造業を中心に多くの業界がジレンマを抱えながら打開策を暗中模索しているのです。

働き手が減っても、その仕事の必要性がなくなるわけではありません。例えば、経験が物言う職人の仕事や危険が伴う仕事も、人不足で維持することが難しくなっていきます。
製品開発においても、かつては1人のスペシャリストが革新的な製品(アイデア)を生み出すことが主流でした。技術分野の高度化によりメカ、ソフト、電気、人工知能など異なる専門性をもった個人が集まり、集団が知恵を集結させて開発を行うシーンが主流となっていきます。

このように、過去の経験・知識を受け継ぎつつも、付加価値の高いチャレンジをこれからの時代は行っていかなければなりません。「旧来の仕組みを自動化し、人にしかできないクリエイティブな時間をいかに創出できるか」はイノベーションを生み出すうえで重要な鍵を握っていると言えるのです。

メトロールのビジョン

自動化が「ロボットに仕事が奪われる」と脅威のように表現されることがあります。しかしメトロールは、「人にしかできないもっと創造的なことは何か?」を新たに考え始めるチャンスと捉えています。

「人にしかできないこと」「ロボットにまかせられること」この境界線をアップデートし、クリエイティブな時間を増やすことで全ての製造業で新たなイノベーションを創出するきっかけをつくることがメトロールのビジョンです。技術の進歩や働き方の変容とともに、私たちテクノロジーメーカーに求められることも変わっていきます。前例主義に染まった仕組みが崩れ始めたとき、そこには誰もが見過ごす大きなチャンスが眠っているに違いありません。
メトロールにはそのチャンスをつかむ体制と勢いがあります。

時代の変化を後追いするのではなく、常に新たな変化を起こす企業でありたいという考え方がメトロールの目指す企業活動の理想形です。

メトロール=モノづくりのイノベーションを支える黒子

メトロールが活躍するフィールドは世界中の「ロボットを活用したものづくりの現場」にあります。
自動車、工作機械、半導体業界、医療業界にいたるまで、幅広い業界のFA分野※1における課題解決を、独自開発した高精度センサを通じてソリューションを提供しています。

  • 1:FA(ファクトリーオートメーション):工場の自動化

なぜセンサが幅広い業界で必要とされるのか。

センサはヒトとロボットの信頼関係を築くことでビジネスを支えています。なぜなら、機械やロボットにとってのセンサは、人の「五感」と同じで、仕事の安全や品質を守る上で欠かせない要素だからです。

例えば積み木を積み上げる作業を想像してみて下さい。ヒトであれば手や目を通じて、積み木のバランスを見ながら、力加減や作業を調整する判断が容易です。しかしセンサが無いロボットでは、人が「目隠し」をして作業をしているようなもので、異変に気付くこともバランスを取ることもできず、たちまち積み木は崩れてしまうでしょう。

実際のビジネスシーンでも、センサの無いロボットが不良品を大量に作ってしまったり、誤動作で人を傷つけてしまう事故が世界中で起きており、全ての機械が安心・安全とは言えない現状がまだそこにはあります。

このようにセンサは、機械・ロボットを安全かつ精密にコントロールし、ものづくりの現場において人と機械の共生環境において欠かせない存在なのです。

業界の中でメトロールが成長し続ける理由

センサと一言で言っても種類は多岐にわたり、マーケットも異なります。自動運転や、スマートフォンから、自動ドア…と「自動」と名の付くものには全てセンサーがついています。そんな活況ともいえる市場の中、メトロールがなぜ成長し続けることができたのか?
それは「ミクロンレベルの精度や耐久性を必要とするハイエンドのユーザ=エンジニアと向き合い、高付加価値センサと技術力でニーズに応えてきたから」と言えます。

これまでメトロールのセンサは、

  • 工作機械で熟練者のカンで行っていた手作業をセンサで誰でもできるようにしたり
  • 医療用手術ロボットの微小な動作をセンサでコントロールし人の安全を支えたり
  • 入れ歯などを加工する切削ロボットの精度を向上させ、かみ合わせをよくし人の健康を支えたり
  • ロボットの目となり、大量生産品の品質をチェックし人の負担を軽減したり

具体例の一部ですが、幅広い分野で設計者とロボットの間に「信頼」と「安心」を生み出してきました。

10年後、20年後のものづくりの世界を想像した時、一部の先進企業でしかまだ活用されていない高度な自動化が中小企業へ、そして世界的に波及していくでしょう。
近年では、AIやIoTなど膨大なデータを活用した最新の仕組みが活躍の場を広げています。この仕組みのなかでセンサは、末端のデータを収集する重要な役割を担っており、その必要性は今後勢いを増していく事は間違いありません。人が行ってきた作業はロボットへ、知識・経験はデータへと蓄積され、その相乗効果によってAI化・自動化の勢いが増していきます。
加速する自動化という潮流の中で、これからメトロールがモノづくりとどのように向き合い、どんな製品を生み出していくのか?
一番ワクワクしているのは私たち自身かもしれません。

メトロールのセンサー

メトロールはロボット、生産設備、工作機械などモノづくりにとって欠かせない機械に搭載される様々なセンサを開発しています。

日常で見かけることはありませんが、身の回りの物が作られる過程で間接的に関わっています。

センサを通じてモノの品質を守ることで、私たちの日常生活を裏側から支えています。