こんにちは、人事部のゴトーです!
今回のブログでは、
「大学の学びは仕事にどう活きる?専攻って重要?」というテーマを深掘りしてお届けしたいと思います。
というのも、インターンや会社説明会で、学生さんからこんな質問をよくされるんです。
どの学部からでも採用試験受けられますか?
専攻は採用に影響しますか?
専攻が分野外なんですが、入社後やっていけますか?
メトロールのインターン参加者は機械系学部の方が多いですが、中には「生命科学」「化学」「物理」など、機械系以外の専攻の方も実は結構います。そういう方は特に、大学の専門分野がどれくらい採用や仕事に影響するか気にしている方が多いんです。
そこで、今回はそんな皆さんの疑問や不安に応えるべく「大学の学びと仕事の関係性」について、社員の実体験にもとづいたリアルな声をお伝えしていきます!インタビューや社内で実施したアンケートの結果もありのままに公開します。
仕事で大学の専門性を活かしたい人も、新たな分野に飛び込みたい人も、ぜひ参考にしてください!
このブログでわかること
・大学で学んだ知識は実務でどのくらい役立つか?
・採用において企業側は学生の専攻をどうみているか?
・大学時代の学びで入社後一番役立ったことは?
・社員からの就活中の学生さんへアドバイス
スピーカーは、くじら、すぎさん、まるごっと。
インターンの担当メンバーで、普段から学生さんと接する機会の多い若手社員3人です。
目次
製品開発部 くじらの場合(新卒入社5年目)
Q. 大学では、何を学んでいましたか?また、大学で学んだ知識は今の仕事でどれくらい使っていますか?
くじら:今僕は製品開発をしていますが、立ち位置としては「大学の専攻と今の仕事と全く結びついてない」側の人間です笑
正直、実務で学生当時の知識を使う機会はゼロですね。
大学では、工学部「ナノサイエンス学科」で、量子力学や半導体物性などを主に学んでいました。理論分野で、どちらかというと研究職向きの学問です。実際のデバイスに活きるタイプの学問ではなかったですね。
Q. 大学で学んだ専門分野とかけ離れた企業の採用試験を受けること、入社することに不安はありませんでしたか?
不安でしたね。就活当時は、メーカーがどの程度の専門知識を学生に求めるのかすごく気になって、会社の説明会やインターンに参加するたびに質問しまくってました。どの企業からも「知識はいらないよ」という答えが返ってきましたが、実際のところどうなんだろうって思ってました。
でも、いざ自分がメトロールに入社してみると、僕みたいな門外漢も結構いて全然マイノリティじゃありませんでした。
メトロール社員に実施したアンケートでは、大学・大学院の専攻が今の仕事に関わっているのは約半数。
「ほとんど・もしくは全く関わっていない」とほぼ同じ割合でした。
Q. 専門分野外から製造業に飛び込み、メーカーの心臓部ともいえる製品開発を担当しているわけですが、仕事をする上で困ったことはありましたか?
専門性が無くてめちゃくちゃ困った!という場面はありませんでしたね。
機械系学部出身の同期がいないので、基礎知識ゼロからスタートした僕にどれくらいハンデがあるのか単純比較はできないんですが。でも僕に関して言えば、これまで問題なく仕事ができています。
Q. 入社後、エンジニアとして必要な知識や技術をどうやって補っていったんですか?
知識や技術を習得する方法は、大きく分けて3つあります。
- OJTで先輩から教えてもらう
- 外部研修に参加する
- 社内大学
1. OJTで先輩に教えてもらう
今持っている知識のほとんどが「先輩からの指導」です。
僕の場合、特に電気回路は大学で全く学んでいませんでした。なので、わからないことがあると「こういうときはどう考えたらいいですか?」っていちいち先輩に聞いていました。
メトロールは、年齢や社歴に関係なく社員が本音で対話しやすい環境をとても大切にしています。(詳しくはメトロールの文化、働く体制のページをみてくださいね。)
「こんなこと聞いたらどう思われるかな」とか余計な心配をせずにストレスなくなんでも聞ける社風は、新人としては本当にありがたかったです。
2. 外部研修に参加する
足りない知識を補うために、必要に応じて外部研修を受けられます。外部研修はその分野のスペシャリストが講師を務めるため、より専門的な知識を学ぶことができます。
社員それぞれの課題や希望に合わせて「オーダーメイドの研修プラン」を組める柔軟性は、メトロールの大きなメリットだと思います。
僕が今メインでやっている仕事の一つは「製品のプログラムを書く」ことなんですが、大学で一切学んだことがありませんでした。プログラミング未経験ということは採用面接でも伝えていたので、入社日にはすでにプログラミングの外部研修を会社が予約してくれていました。以下の5コースで、各2.3日ずつのがっつり学べるコースでした。
- マイコン入門コース(5月)
- 実用電子回路入門~設計基礎編~コース(6月)
- 組み込みC言語入門~文法編~コース(8月)
- 組み込みC言語入門~実装編~コース(9月)
- マイコン周辺機能プログラミング入門コース(10月)
そのほか、単発でも
・FA実践セミナ 制御機器入門コース(製造現場の人向け。センサーの基礎知識を学べる内容。)
・回路や基板設計のノウハウを教わるセミナーなど、いろいろ受けています。
ただ、外部研修の中にはハズレもあって、 実際には主催側が自社サービスを導入してもらうためのお試し利用・宣伝の場だったということもありました。
自分の目的にあった外部研修かどうか見極めも大事です。
メトロールは開発予算の比重が大きいので、新人に限らず自分の足りない部分を補強したいと思えばどんな研修でも自由に受けさせてもらえます。
僕は必要なときにその都度先輩から教えてもらうスタイルでやってきたので、知識が分散しちゃっている不安があります。独り立ちするための次のステップとして、電気回路の体系立った知識を身に着けたいと思い、今ネットでいい研修がないかリサーチしているところです。
3. 社内大学で学ぶ
メトロール独自の取り組みとして、「メトロール社内大学」というものがあります。
メトロール社内大学とは?
・シニアエンジニアが自ら企画し、講師を務める手作りの講座
・実務で役立つ様々な知識・雑学を若手に教えてくれる場
・業務時間内に会社の会議室で開催
講師が社内のシニアエンジニアなので、内容も現場に即していますし、面白いです。
つい先日も、製品開発の「特許戦略」についての講義を受けました。社会人になってから自分の知識の幅を広げられる機会ってとても貴重なので、業務時間内にこういう時間を設けてくれるのはありがたいですね。
メトロールには名だたる大企業から転職してきた経験豊富なエンジニアがたくさんいるので、学べるものはどんどん吸収したいと思っています。社内大学はまだはじまったばかりなので、今後の展開に大いに期待しています。
Q. くじらさんは大学の専攻と関係ない仕事に就いたわけですが、大学時代の学びで入社後役に立っているものはありますか?
今の仕事でめちゃくちゃ役立っているのは大学の「卒業研究」ですね。といっても、研究の内容ではなく、「研究プロセス」です。
研究プロセスって
・まず仮説を立てる
・進め方の計画を立てる
・実験(検証する) ・・・・ っていうサイクルがあるんですよね。
この研究のサイクルは、まさに日々の業務でやっていることと重なります。製品の開発途上で課題が見つかると、卒研と同じプロセスで解決策を探ります。
(例えば)
会社によってはエンジニアも分業制で、上から指示されたプログラムを書いて終わり、という環境もあると思います。その点、メトロールは一人に任される仕事の幅が広く、
・プログラムを書く
・実際に動くか検証する
・予想通りに動かなければどこに問題があるのか仮説を立てる。
・仮説をもとにソフトを書き直したり、回路をいじったり、いろいろと試行錯誤してみる。
こんな風に製品開発から商品化、さらには販売後のユーザー対応まで一連のプロセスに関われる、というのが自分にはとても合っていると思いますし、やりがいを感じます。
Q. 就活中の学生さんへアドバイスがあれば教えてください。
僕は、仮説をたて、考察し、確認して、改善策を考えて・・・といった研究チックなことが好きなので、そのプロセスができれば扱う商品が何であってもそこまで重要じゃなかったのかもしれません。就活当時にこの考えを明確に持っていたわけではありませんが、実際メトロールに入社してみてこの働き方が自分は好きなんだと気付きました。
ですからこれから就職先を選ぶ学生のみなさんも、
「業種・業態=どんな商品を扱っているか」だけでなく、
「仕事の幅=どこまで任せてもらえるか」という視点があってもいいかもしれません。
メトロールで言えば、大学で機械や回路を学んだ人は仕事に直結する場面も多いと思います。ただ、僕みたいに全然違うことをやってきた人でも、全く問題ありませんので、興味をもってくれるのであればぜひチャレンジしてほしいですね。
製品開発部 すぎさんの場合(新卒入社10年目)
Q. 大学の学部・学科と、現在の仕事にどの程度関わっているかを教えてください。
すぎさん:工学部 機械科です。乗り物、家電、電子デバイスなど、ものづくりのメーカーであれば機械設計はどの会社にもあるので、(専攻と仕事内容の関わりは)ど真ん中の学部ですね。
大学で習ったもので、今の仕事にそのまま使ってるのは「製図」や「4力学」の基礎知識などですね。
①「製図」の知識・技術
学生当時の「機械設計製図」の教科書を会社に持ってきて、必要に応じて今でもたまに見返します。ただ、図面の描き方については、大学で習ったものと、現場の描き方が違うこともあるので、やはり入社後学び直す部分もあります。
②4力学の基本知識
材料や金属の強度とか、熱・振動・制御など力学は、開発設計のプロセスの中で「こういう特性があるから、こういう構造にした方がいいんじゃないか。」と考えるときに役立っています。
製図も4力学も大学で習った基礎知識がありますが、それが無ければ仕事が進められない、という程ではありません。
大学の座学で教わるより、実務をやりながら勉強する方が何倍も効率がいいです。仕事をしながら調べて得た知識の方が圧倒的に多いですね。
Q. すぎさんはまさにど真ん中の学部出身ですが、同じように大学で実務に関わる専門分野を学んだ人と一緒に働きたいと思いますか?
特に、学生さんの専攻は気にしないですね。違う学部からきても、うちの会社に関して言えば、入社後学びの機会もちゃんとあります。むしろ専攻と違っても興味のある分野を仕事にした方がいいと思います。
【社内アンケート】
社内アンケートでも、採用に関して学生の専攻を気にしないという社員が圧倒的に多い結果となりました。
企業側は学生のみなさんが思うほど、大学の出身学部は気にしてません!
生産技術部 まるごっと。の場合(新卒入社10年目)
Q. 大学の学部と、今の仕事との関係性を教えてください。
まるごっと: 制御技術 生産電子システム科です。今の生産技術の仕事とは、制御技術科のメカトロニクスってところが少し関わっていますね。学生時代に学んだことは実務でもちょこちょこ使っています。
僕の場合は、学業を仕事に繋げたい!とそこまで強く思ってなかったけど、結果として結びついちゃったパターンですね笑
Q. まるごっとさんはインターンシップを担当していて、学生さんとも直接お話しますよね。参加された学生さんからどんなことを感じますか?
インターンでは「大学でこんな勉強をしてきたんですけど、メトロールではどのように活かせますか?」って学生さんからよく聞かれます。大学で身に着けた知識・技術を仕事に繋げたい、発揮したいと思っている学生さんが多いと感じます。
当時の自分はそんな風に思ってなかったので、学生さんの意気込みには感心しています。
Q. 大学の学びを仕事に活かしたいという学生さんは、大学で習った知識を活かせる就職先を選んだ方がいいと思いますか?
活かして欲しいと思うところもあります。ただ、
・会社がやってほしいと思っていることと
・本人のやりたいこと
がズレている場合もあると思います。そういう時は、メインのルーティンをこなしながら、自分の技量を活かせる仕事をサブルーティンとしてできたらいいと思いますね。僕はそういう風にしています。
(例えば)
今僕は「生産ラインの自動化」というメインの仕事とは別に、工場を移設する際に「配線などのインフラ整備」をサブ業務として任されています。高校で電気工事をやっていた頃の知識や経験が今になって役立っています。
メトロールでは部門によって仕事の範囲が明確に分かれていません。プロジェクトベースで得意な人が関わるというスタンスなので、いろんな知識が思わぬところで役立つことがあります。入社当時は僕に電気工事の知識や資格があるなんて、会社も知らなかったですから(笑)
学生時代のどんな知識もムダではなく、自分の得意分野として持っておくといいと思いますね。
入社後仕事をしながら知識をブラッシュアップすれば、会社に貢献できることはもっと増えていくと思います。メトロールは個々の能力を活かせる場所を用意してくれる会社だと思います。
Q. 就職中の学生さんにアドバイスがあれば教えてください!
別に大学の専攻による知識に限らず、いろんな興味の引き出しを持っているといいと思いますね。
僕の場合はパソコンをいじるのも趣味で結構やっていたので、そういう知識も仕事で使える部分はありました。実務で必要な知識は入社後あらかた教えてもらうことになるので、基礎知識があろうがなかろうが、新たに学ぶ覚悟みたいなものは必要だと思いますね。
結論
・専攻が仕事と直結していなくても、企業側はほとんど気にしていない。
・仕事に必要な知識や技術は入社後に充分補える体制がある。
・卒研に真摯に取り組んだ姿勢、考え方のプロセスが仕事に一番役立つ。
・学生時代の知識が仕事の中でブラッシュアップされ役立つことがある。
最後に:先輩社員からみなさんへのアドバイスを
最後に、アンケートの回答より先輩社員からみなさんへのアドバイスを載せておきます。ぜひ、就活の参考にしてくださいね!
新卒での就職活動は選択肢が一番あると思うので、専攻分野に限らず、自分の好きなこと・やりたいこと・叶えたい夢を主軸に就職先を選ぶといいと思います。
自分の強みや好きな事は、大学で学んだ知識だけではないと思います。悩んでいるのであれば、専攻に限らず広げて考えた方が、視野や選択肢が広がりますのでお勧めです。
自発的に問題を見つけ、その問題に取り組む姿勢を身に着けておけば、その姿勢はどこでも通用します。
専攻と合致していないから仕事ができないということは全くありません。会社は皆さんのポテンシャルに期待をしています。ポテンシャルは、学生時代に出会う一つ一つの授業や経験に全力で取り組むことで、形作られより強固になります。まずは、自分がどんなポテンシャルを秘めているかを振り返り、それをもっていかに会社をワクワクさせられるかを考えてみるといいと思います。
わずか数年で学んだ大学の専攻だけで、それ以後長い人生の進路を狭めてしまわないことが肝要です。
自分自身の人生です。学部や専攻、周りの目を気にすることなく、自分の気持ちを大切にしてください。
いかがでしたか? このブログで、大学の学びと仕事の関係性についての不安や疑問はスッキリしたでしょうか。
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メトロールでは一緒に働く仲間を探しています。
メトロールは生産設備や工作機械などの自動化に貢献するセンサーメーカーです。東京都立川市で作ったセンサは世界74ヶ国、7000社以上のお客様にご利用いただいています。次世代のものづくりや設備に使用されるユニークなセンサの企画から開発・製造までを一貫して行う開発型メーカーでもあります。
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