メトロール用語辞典:標準品とカスタマイズ品とは?

世の中の商品や製品は大きく以下の3つに分かれます。

  • 標準品
  • セミカスタマイズ品
  • カスタマイズ品(オーダーメイド品)

それぞれについて解説していきます。

標準品とは?

メーカー側が決めた仕様で、不特定多数のお客様に販売している製品を標準品と呼びます。
すでに出来上がっているものとして「既製品」と呼ばれることもあり、私たちが日常生活で購入する商品はほとんど標準品と言えます。

例えば、スーツメーカーの規格で作られた既製品の「吊るし売りスーツ」などが標準品のイメージです。

標準品のイメージ

メーカー視点での標準品のメリットとデメリット

一般的に、標準品のメリットとして

  • 品質の管理・改善がしやすい
  • 計画的な生産が可能で、季節的な需要変動にも対応しやすい
  • 同じものをたくさん生産するため自動化・効率化がしやすい
  • 同じ材料を大量に調達できるのでコストダウンしやすい
  • 種類が少ないので不特定多数のお客様に安定供給できる

などがあります。一方でデメリットには

  • 標準品では顧客の要望に対応できず機会損失してしまう
  • 競合メーカーにマネされやすい

などがあります。


セミカスタマイズ品とは?

あらかじめメーカー側が用意したオプションの組み合わせで作られた製品をセミカスタマイズと呼びます。

セミカスタマイズを身近な例で言うと、ファーストフード店のサブウェイ(サンドイッチ)に似ています。
サブウェイは

  1. メインのサンドイッチ
  2. パン
  3. 野菜
  4. ドレッシング
  5. トッピング

のように「メイン+トッピング」の組み合わせで、7000万通り以上のサンドイッチを作ることができると言われています。

同様にメトロールのセンサも、メインとなる本体に対して豊富なオプションがあり、約1万通りの仕様を作ることができるのです。
参考:メトロールのセミカスタマイズの事例

サブウェイのサンドイッチメトロール製品
メインメインのサンドイッチセンサ本体の機種
オプション1パンの種類材質の種類
オプション2野菜の種類形状の種類
オプション3ドレッシングの種類防水機能の有無
オプション4トッピングの種類ケーブルの長さ・コネクタの有無
組み合わせの数約7000万種類約1万種類の組み合わせ
提供価値豊富な種類で毎日食べても飽きがこないサンドイッチユーザのほしいセンサが低コストでカスタマイズできる
セミカスタマイズのイメージ
サンドイッチのセミカスタマイズ例
センサのセミカスタマイズ例

セミカスタマイズ品のメリット

セミカスタマイズは、メーカーと顧客双方にとってメリットがあります。

  • メーカーサイドの製造や設計の負担が小さい
  • オーダーメイドよりも安価に顧客に合わせたカスタマイズができる

カスタマイズ品(オーダーメイド品)とは?

お客様の求める仕様にぴったり合うように設計された製品をカスタマイズ品(客先仕様品/オーダーメイド品)と呼びます。着る人の体に合わせて1着ずつ仕立てられる「オーダーメイドのスーツ」のイメージです。

カスタマイズ品のイメージ

メーカー視点でのカスタマイズ品のメリットとデメリット

カスタマイズ品はお客様の要望ごとに製品設計するため顧客満足度は高いですが、それゆえのメリット・デメリットがあります。
メリットは

  • 顧客満足度が高く付加価値(利益率)が高い
  • ノウハウや技術が求められるため、競合他社が参入しにくい
  • 新製品開発のアイデアやノウハウに繋がる

一方でデメリットには

  • 設計コストがかかる
  • 生産の効率化や量産の自動化がしにくい
  • 製造のノウハウが属人化しやすく技術の管理コストが高い
  • 少量のため部品調達コストが高く在庫リスクが大きい
  • 計画生産が難しく生産キャパのコントロールが難しい

が挙げられます。

オーダーメイド品はデメリットが多いように見えますが、だからこそ顧客にとって付加価値が高いとも言えます。

メトロールの標準品・カスタマイズの考え方

メトロールの強みの1つは、商材によって以下の3つに柔軟に対応できる点です。

  • 標準品
  • セミカスタマイズ
  • カスタマイズ品(オーダーメイド)

カスタマイズ品は標準品と比べて製作コストが大きいですが、高い顧客満足度・製品開発の観点からメトロールではバランスよく取り入れることで他社との差別化を図っています。(メトロールのカスタマイズの事例

標準品・セミカスタム・カスタマイズの例

どんな人がセンサのオーダーメイドを必要としているのか?

装置設計に合わせてセンサを調達したい設計者からの相談が最も多いケースです。
装置の設計者はあらかじめセンサに合わせて装置を設計しているわけではありません。

  • エンドユーザの設備への要望が特殊
  • 装置の使用環境やサイズなど制約が多い

上記のような一定の条件・制限の中でセンサを選定しなければならないため、標準品では機能が不足する場合カスタマイズの相談を持ちかけられます。

カスタマイズ=顧客満足?

必ずしも、毎回お客様の要望をすべて聞き入れてカスタマイズ品を作ることがお客様と向き合うことではありません。
お客様の要望を慎重にヒアリングしながら

  • 本当にカスタマイズしかお客様のニーズを満たせないのか?
  • セミカスタマイズでも十分なのでは?
  • 標準品のラインナップを増やせば対応できるのでは?

などを検討しながら双方にとって最適な提案をしていくことが重要であるとメトロールでは考えています。

参考記事

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