品質保証

品質保証

お客様から問い合わせいただいた製品不具合の原因調査と恒久対策を実施します。アフターサポート、製品の品質改善を通し、お客様へ信頼感を供する仕事です。

 【品質保証】の募集背景

メトロールのセンサは、精密な位置決めを求める製造現場で使用される製品です。高精度・高耐久が求められる環境で、お客様に「安心して使える品質」を提供することが、品質保証部の役割です。品質保証の仕事は、単に不良を見つけることではありません。お客様の使用環境やニーズを理解し、品質向上を実現することが求められます。

メトロールの製品は世界74カ国の製造現場で使用されており、品質保証のグローバルな対応が欠かせません。年々変化し続ける各国の法規制に適応し、信頼を守ることが事業の成長につながります。
近年、サプライチェーンの変化や法規制強化により、品質保証の役割はさらに重要になっています。そこで今回、グローバルな品質を支える新メンバーを募集しています。

【品質保証】のミッション

品質保証のミッションは、メトロールの製品が世界中のモノづくり現場で安心して使われ続けるための土壌を会社全体に作ることにあります。

「品質は良くて当たり前」
厳しいかもしれませんが、お客様は無意識にそんな期待をお持ちのはずです。私たちはこの期待に応えるために以下の取り組みを通じて品質の向上を追求しています。(品質保証課 部門長 久島)

  1. 製品不具合の原因調査と対策の提案
    お客様からの問い合わせに対して、事実の明確化と対策の提案
  2. 再発防止と品質改善
    設計や製造の現場と議論を重ねながら、問題の根本解決に取り組む。
  3. 法規制・基準への対応(CE、RoHS、REACH、chemSHERPAなど)
    各国の法規制や業界基準を満たすため、必要な認証や管理を実施する。
  4. お客様の声を製品に反映する
    現場で得た声を設計や開発へフィードバックし、品質の進化に貢献する。

品質保証は、単なるチェック機能ではなく、会社全体のものづくりをアップデートさせる仕事です。製品の品質を守ることは、メーカーとしての信用を守ること。その責任とやりがいを持って、日々取り組んでいます。

【品質保証課】の課題

品質保証課はまだ決して完璧なチームではありません。チームのさらなる強化に向けて、改善すべきことが多くあります。これらを課題として捉え、一緒に学び、成長し、組織を動かしてくれる人を求めています。

✔ スムーズな知識・技術の継承
製品知識や検査技術を必要とする仕事ですが、現在、その技術や知識の共有化が課題になっています。ノウハウを次世代にスムーズに継承できる仕組みを作り、組織として持続可能な体制を構築することが求められています。

✔ 予防的な品質管理の土壌づくり
製造や設計の各工程で発生しうる品質リスクを、より早い段階で特定し、未然に防ぐ仕組みを強化することが課題になっています。現状では、過去のトラブルをもとに対策を立てることが中心となっており、より先手を打つ品質管理体制の確立が必要です。

✔ 国際規格・法規制対応の強化
近年、RoHSやREACHなどの規制対応によってビジネスチャンスが左右されるケースが増えておりデータ管理や認証取得に柔軟に対応する仕組みづくりが課題になっています。膨大な製品ラインナップの中から、適切に対応する力が求められています。

✔ 顧客対応のスピード・精度の向上
顧客対応は迅速かつ正確であることが求められますが、情報共有や業務フローの仕組に改善の余地があります。DX化を視野にいれた効率的な体制を整えていくことが課題になっています。

【重要】こんな方と働きたい

周囲を巻き込み、課題解決に導ける方
品質改善を遂行しようとする際は、時として他部門との利害が折り合わない場面も生じます。他者の責任範囲にも関心を寄せながら、品質改善に向けて意見を投げかけ、建設的な対話ができる方が活躍できます。

粘り強く、最後までやり抜く方
不具合原因の特定や再発防止には、時に困難が伴います。あきらめずに根本解決に向けて取り組める方

論理的に考え、説明できる方
データや事実をもとに不具合原因を分析し、社内外にわかりやすく言語化・説明できる方

多様な知識を吸収し、活かせる方
機械・電気・化学など幅広い分野の知識が関わるため、未知の領域にも興味を持ち、学び続けられる方

こんな方はミスマッチかも

  • 言語化や文章を書くことが苦手
  • マネジメント特化・理論を重視しすぎて実務経験に自信のない方
  • 自ら手足を動かして検証することが苦手な方
  • メンバーとの対話が少ない、意見・認識・足並みをすり合わせることが苦手な方
  • 未経験領域への好奇心・挑戦・柔軟な対応が苦手な方

仕事のやりがい・仕事を通じて得られるもの

品質保証課だけで完結する業務はほとんどなく、生産技術や開発設計など他部署との境界を意識せずに仕事に取り組める環境があります。
メトロールは少数での運営で社員の顔がみえるため、設計、製造、営業を巻き込みやすくスピーディにお客様のトラブルシューティングを実現できるというのが特長です。

仕事の詳細

業務内容

🔹 不具合調査・原因究明

お客様からの問い合わせやクレームに対応し、製品の状態を調査。原因を特定し、適切な対応を行います。

  • お客様からの問い合わせ対応・ヒアリング
  • 不具合製品の受け取り・事前受付登録
  • 製品の動作確認・分解調査・試験分析
  • 不具合原因特定・レポート作成・保証対応

🔹 品質改善・再発防止

特定した不具合原因をもとに、再発防止策を立案。開発・製造・購買部門と連携し、製品品質を向上させます。

  • 不具合の恒久対策の検討・実施
  • 設計変更や製造工程見直しの提案
  • 製造現場での品質向上施策の実施
  • クレームデータの分析とフィードバック

🔹 法規制・コンプライアンス対応

製品が各国の法規制に準拠しているかを確認し、必要な証明書の発行や管理を行います。

  • CE、RoHS、REACH、WEEEなどの認証取得・維持管理
  • chemSHERPA・SDS・原産地証明などの証明書発行
  • サプライヤーへの規制対応要求・監査
  • 各国の法規制情報の収集と社内展開

🔹 受入検査・品質管理

部品や製品の品質をチェックし、不良品の流入を未然に防ぎます。サプライヤーとの品質基準のすり合わせも重要な業務です。

  • 仕入れ部品・製品の受入検査
  • 図面との照合・測定器を使った検査
  • サプライヤーへの品質フィードバック・改善依頼
  • 製造現場の検査基準の策定・見直し

🔹 測定・分析・試験

製品の不具合調査や品質向上のために、各種測定器や試験機を活用し、精密なデータを取得します。

  • 3次元測定器・レーザー顕微鏡などを使った計測
  • 防水試験・耐久試験・環境試験の実施
  • 高速カメラ・オシロスコープを使った動作解析
  • 化学分析・成分解析による異物調査

🔹 修理・リカバリー対応

お客様に長く製品を使っていただくために、修理※を行い、迅速に製品を返却します。

  • 修理受付・見積書作成
  • 修理内容の検討・補修作業
  • 修理報告書の作成・返却手配
  • 海外顧客向けの修理サポート

※修理の実務は製造の現場スタッフが行います。


🔹 記録・ナレッジ管理

品質トラブルの情報を蓄積し、再発防止や品質向上に活かします。

  • 品質関連データの一元管理
  • 過去のクレーム案件の分析・共有
  • 社内ナレッジの蓄積・マニュアル作成
  • 調査レポートの管理と関係者への展開

写真で見るメトロールの品質保証の仕事

メトロールの品質保証課では、お客様に対して信頼感を供するために、5つの品質を軸にしています。

  • 内部品質(不具合低減)
  • 受入品質(納入品質向上)
  • 外部品質(安心安全性向上)
  • 上流品質
  • 評価品質

内部品質

製品の製造工程を、製造ライン管理などの他部門と連携して改善していくことも、品質保証の重要な業務の一部です。
クリーンベンチやクリーンルームの導入といった製造現場の品質の向上も行っています。

クリーンルーム
クリーンベンチ

受入品質

常に最高品質の製品を提供するためには、製造に使用する部品の品質も担保されていなければなりません。
サプライヤーから仕入れる部品だけでなく、自社内機械加工部門で生産された部品も受入検査を実施し、高品質の維持向上に努めています。購買部門と連携を図り、サプライヤーの品質意識促進も行います。

画像寸法測定器で、部品の寸法検査をする様子
部品点数が多く、測定箇所も多いため画像検査装置を活用し、効率よく検査作業を行っています。
この他、測定顕微鏡やマイクロメータなどの測定器も併用しています。

外部品質

市場品質の解析を行い、不良の多い製品の原因を分析します。
発生頻度の高い不具合の実例はHPへ掲載する。初期不良を招く使用方法の注意喚起を製品に同梱するなど、
不具合を未然に防ぐことに取り組んでいます。

上流品質

製品を開発、製造、販売するまでの工程を川の流れに例えた場合、工程の上流まで遡って品質を改善し、
製品の品質維持と不具合発生を防ぐ管理を行っています。

製造工程の改善だけではなく、製品のどこに本当の問題があるのか?
常に疑問を持つという思考で、新製品・改良製品のルートとルールを策定し、各フェーズで審査を実施しています。

評価品質

完成品の品質評価は勿論のこと、お客様からの問い合わせやクレームの際に実施する調査・分析なども含めて、
適切な評価が実施できているのか、評価基準や評価体制の見直しも実施しています。

製品検査
不具合製品の分解調査の様子